REPORTオルソスキャナで簡単に画像が繋がる理由と方法

オルソスキャナで撮影した画像の特徴

 オルソスキャナは特殊なテレセントリックレンズを使用することで、歪のないオルソ画像を生成します。
例えば、下図のように円柱を並べ真上から撮影した場合、オルソスキャナで撮影した画像は、真上からの歪みのない画像を生成します。
これによって、凹凸のある被写体であっても、正確な寸法で撮影出来るため、以降の画像編集に抜群の威力を発揮します。

オルソ画像はレイヤー自動合成で簡単に繋がります。

オルソスキャナで撮影した画像は、Photoshopのレイヤー自動合成で簡単に繋がります。
例えば下図のように、下敷きに文字があり、被写体が立体のものを撮影します。
解像度にあった被写界深度でピントを合わせ、それぞれを同じ場所で撮影します。
(なお、オルソスキャナはレイヤー間隔とスキャン回数を入力し『スキャン』ボタンをクリックするだけで、連続撮影を自動で行い、レイヤー毎に画像を生成できます。
最近ではこの機能のことをフォーカスブラケット撮影、と呼ぶそうです。)

Photoshop作業手順 レイヤー自動合成

Photoshop>スクリプト>ファイルをレイヤーとして読み込み>レイヤーを読み込む

レイヤーを選択>編集>レイヤーを自動合成>画像をスタック

レイヤー自動合成で出来上がった画像はこちら
Photoshopが自動で合成処理を行う為、難しい作業は必要ありません。
なお、オルソ画像だからこそ出来る短縮作業です。
一般のスキャナで焦点位置を変え合成した実験結果はこちらのBlogをご覧ください。
→『イメージスキャナ開発室

オルソ画像はPhotomergeで簡単に繋がります。

弊社のスキャニングサービスで使用しているモデルの有効スキャンエリアは600×1000mmです。 例えば、下図のような有効スキャンエリアを超える被写体の場合、複数回に分けての撮影となり、左側を一度スキャンしたあと次に被写体を移動し、右側をスキャンします。 出来上がった二枚の画像を繋げるには、カメラ撮影の場合、解像度が高いほど大変な作業が発生します。しかし、オルソ画像の場合はPhotoshopの自動処理で簡単に繋げることができます。

Photoshop作業手順自動処理Photomerge

hotoshop>ファイル>自動処理>Photomerge

サンプル画像は解像度800ppiで撮影した地図になります。画像の境目が分からないほど細かい文字まで綺麗に繋がります。パペットワープで画像のつなぎ目を見つけ編集する必要はありません。スキャニングオペレータの作業短縮に威力を発揮します。

photomerge合成で出来上がった画像はこちら